岡田さんのお仕事情報解禁!と、しつこく実写化ということについて
昨夜遅くにそれらしき情報を見かけ、公式解禁までは騒ぐまいと抑えつつ「寝れねんだよ興奮して」な一夜を過ごし
来ましたね、岡田准一さん新作映画情報!
初の漫画原作で現代劇、殺し屋役、アクションコメディとファンのツボを押しまくっているかのような設定の上に、共演者も豪華かつ撮影期間がかなり長い(今月13日に始まり8月中旬まで)のも力が入っている作品のようで、勝手に期待値を上げまくっています。
原作は読んだことがなくて、ただツイッターでコミックレンタルPR用作品として紹介されていたのを何度か(画像だけは)見かけていたので
タイトルで検索して「これかあ!!」とちょっとビックリしました。
未読の私ですらビックリするのですから、原作ファンの方からすれば、「イメージと違う」のは当然と言えば当然で。
実写化のニュースへのコメントを見ると否定的なものもちらほら見かけました。
ひとつ前の記事でも書きましたが、私は「実写映像化」に対して制作に携わる方々に対して期待というか、願望を持っています。
「この作品を実写で表現したい、実際の世界でこの作品を表現するんだ」という熱意と作品への愛情を持っていて欲しい。そしてその実現のためにプロの技術を存分に発揮して欲しいという期待と
きっと制作・演者の方々にはそういう気持ちがあるに違いない、という願望です。
原作ありの映像作品というと作品作りが安易にできるように思われる節もありますが
(昔漫画原作のドラマがヒットを連発していた頃、「役作りなんてキャストに単行本渡せばいいんだから楽だろう」みたいなコメントを読んだことがあったり・・・)
実際にはかなり技術を要する難しいことなのではないかと考えます。
文字や絵で平面的に描かれたものを三次元で音や映像で表すとき、原作の演出をそのまま流用していいと言うわけではありません。
文字で読んで美しい文章も音で聞く台詞になれば不自然に感じるかもしれない。
コマ割りされた絵で見て楽しめる構図が動く絵で楽しめる構図とは限らない。
台詞以外の文章をどこまで言葉(ナレーション・字幕)で見せるのか、言葉ではなく映像で表すのかも考えなければなりません。
そしてまず、映像作品用に書かれていないものを(映画ならば)初見の人にも設定や構成が分かるよう2時間程度の尺に納めるということ自体がとても大変な作業だと思うのです。
しかもエピソードやキャラクターに改変を加えれば原作読者の方から批判を受けるおそれもあります。
実写化作品を制作する方々、出演する方々にはそれらの困難さを乗り越え、批判さえ受け入れる覚悟があった上で実写化に臨まれているのだと、私は信じていたいです。
原作読後に実写化作品を観て、「これは違う」「何でこんな改変したの」と思った経験は私にもあります。
ぶっちゃけてしまえば岡田さん出演作品でもあります。
こればかりは好みもありますしどうしようも無いことです。
しかし制作される方々には、改変やエピソードカットについても胸を張って
「自分たちがこの作品を実写化するにはベストだと考えたからこうした」と断言して欲しい。
それが受け入れられないという声があっても自信を持って私達観客の前に提示して欲しい。
プロとして、人様の作品を別の形で表現するということに対して相応の覚悟を持っていて欲しい、と私は願っています。
最後に、私が「実写映像化」とそれに携わる方々について認識を変えるきっかけになった1冊を
もう店舗等では手に入りにくい本のご紹介で申し訳ないです。
この本の中で綾辻さんと脚本家・監督の飯田譲治さんが対談されているのですが
飯田さんが綾辻さんの「文章で読ませることで成立する」作品を「実写映像化したい」と語ってらっしゃったんです。
私などその作品を読んでも「面白いなー小説ならではだなーこれは映像では出来ないなー」と思うだけなのですが、飯田さんはそういうものを映像で表現するのが面白い、と仰るのです。
映像制作に携わる方の感覚というものをとても新鮮に感じました。
皆が皆同じように考えていらっしゃるとは限りませんが、皆が皆「原作ある方がプロット考えるの楽だから~固定客掴めるから~」なんて考えているわけでもないと思います(そんな人いるのか)
実現困難なことにこそワクワクする、熱くなるという気持ちはどんな業種でもその道のプロにはきっとあるのではないかなと、あって欲しいなと思っています。
何はともあれ、岡田さんの新しいお仕事、楽しみです。
撮影が無事に進みますように。
余談ですが、飯田さんが「実写でやりたかったけど●が手配できなくて諦めた」という綾辻さんの某作品。
今の技術ならもしかして実現できるんじゃないかな~と秘かに思ってます。
いつか見てみたいな。